シンガーソングライター&プロデューサーによるblog


by ontan

言い違いがニュースになる理由

ブッシュ米大統領、「ビンラディン」を「フセイン」と言い間違う


どこかの高校の世界史の先生がビンラディンとサダムを言い間違えたところでニュースにはならない。ブッシュが言い間違えたからこそニュースになるのは、世界の人々がそこから何らかの意味を感じてしまったからなのだろう。


言語は人間がそれぞれの文化の特性に従って世界を分ける機能を持つというのは、お馴染みの考え方だ。世界のどの部分に言語で線引きするかが、その文化がどんな事に興味を持っているかの反映であるわけだ。(言語学の入門書では、イヌイットの人々は雪を呼ぶ言葉を何十、何百と持っている云々…の例で説明される。)



こんな単純な言い間違いが人々の心をとらえてしまったのは、



『ブッシュの思考体系の中では「アメリカ的正義/それ以外」という分け方しかないのでは?』



ということを思わず、このニュースから読み取ったからなのかもしれない。要するにビンラディンも、フセインも一緒ということだ。(対イランやら対ソ連という文脈の中では、かつてビンラディンも、フセインも上記の二項対立の左側に入っていたはずだが。)


アメリカに追随するだけの感の強い日本外交だが、少なくとも単純なブッシュ的二項対立の体系の右側には入れられないで済むのかもしれない。ブッシュも「コイズミ」と呼び間違うことはしない。ひとまず安心して良さそうだ。


うーん …でも全然ありがたい気がしないのは何故だ?

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by ontan | 2005-12-21 02:37 | 主張